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『美しい顔』北条裕子

話題の小説です。講談社のサイトで無料公開されたものを読みました。

盗用と責められていますが、そのおかげで無料で芥川賞候補作を読むことができました。
なるべく「盗用騒動」を意識せずにこの小説を読みましたが、とても良い小説でした。会社の昼休みにお弁当を食べながら、三日かけて読みましたが、やりきれない思いがダイレクトに伝わってきて、職場なのにウルウルしてしまいました。小説としては本当に良いのです。
主人公の女子高生の一人称小説なので、女子高生の言葉と荒削りな文章がとてもマッチしていて臨場感がすごかったです。

確かに実際の被災現場の状況はその場にいた人たちにしかわからないことで、想像するには限界があります。
だから、状況を表現するためには、作者が話しているように参考文献や資料が必要になります。

参考文献を最初に付けなかったのは、もちろん重大なミスです。けれど、まさか「群像」の新人賞をホントに取れるなんて、応募段階では誰も思わないですもんね…。小説家を志している人はたくさんいて、様々な新人賞に応募している人たちはいますし、何を隠そうわたしだって、応募できそうな賞関係はチェックしています。

その中でも「群像」や「文學界」「すばる」などの新人賞といったら、憧れ中の憧れ。応募はしてもどこかで無理に決まっていると思ってしまう…はず(賞を取るような人は違うかもしれないけど)。

でも小説が素晴らしいだけに、今回の騒動は残念だと思います。状況描写のところは「引用」にしても良かったのに。小説を妨げることにはならなかったのでは。
自分の言葉を勝手に使われている!ということに憤る気持ちもわかるし…。手順を間違えなければ、感動作として受け入れられた小説だったと思います。

それにしても、文章を書くということ、文章を残すということの緊張感を改めて思い知らされた出来事です。



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関西在住のアラフィフ会社員です。
「のんびりゆったり楽しく暮らす」生活に憧れています。今はまだ修行の日々です。

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