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『真夜中の子供』辻仁成

『真夜中の子供』は無戸籍の少年を主人公とした小説です。

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無責任な親の下に生まれ、出生届を出してもらえず無戸籍となった少年、加藤蓮司。親には恵まれませんでしたが、中洲で暮らす温かい大人たちに見守られて、成長して行きます。

「真夜中の子供」とは、幼い蓮司が深夜の歓楽街中洲をひとりちょこちょこと走り回る姿を見て、大人たちがつけた呼び名でした。

小説のもうひとつの主役は博多祇園山笠。遊園地にも動物園にも行ったことのない蓮司は、祇園山笠に心を奪われます。このお祭りの場面は迫力満点です。臨場感に溢れています。蓮司の感動ぶりがものすごく伝わってきます。

蓮司が戸籍を取得できるように走り回る警察官。また、10代後半で事件を起こし少年院に入る蓮司に世論の同情が集まるのですが。
蓮司の結論は。

「自分には戸籍を取得する意思がありません。自分は誰に望まれて生まれてきたわけでもありません。しかし、自分のことを愛してくれた人々が中洲にいます。出院したら中洲に戻り、中洲の外には出ず、今まで通りそこで中洲の人々と中洲の伝統を守って暮らしていきたいと思っています」

蓮司に優しい大人たちは、ちょっと見には恐いような人たちです。見た目で判断してはいけません…。

とても面白い小説でしたが、作者はどうやら「拵える」という言葉がお気に入りのようで頻出します。それがちょっと気になりました。
ここも「拵える」使う?みたいな。



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関西在住のアラフィフ会社員です。
「のんびりゆったり楽しく暮らす」生活に憧れています。今はまだ修行の日々です。

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