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朝井リョウさんの『死にがいを求めて生きているの』を読みました。

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南水智也と堀北雄介のふたりの関係性を軸にストーリーは進みます。
全部で10のパートに分かれていて、最初のパートは、植物状態で寝たきりの南水智也を献身的に見舞う堀北雄介に感心する看護師の話から。

なぜ智也は植物状態になったのか、なぜ雄介は毎日のように友人を見舞うのか。
小学生の頃からのふたりの様子が描かれるのですが、話はだんだん人類がなぜ戦いを止めないのかという壮大な話に膨らんでいきます。そもそも日本人のルーツは「海族」「山族」というふたつに分けられ、歴史的な戦争、事件はすべて相容れない海族と山族の戦いであり、それが現在も続いている(?)という。

「生きがい」「死にがい」が紙一重で深く考えさせられました。「食べるためだけに必死で働く」という毎日であればあれこれ考えなくても良いし、自分の「生き方」に悩むこともないのでしょうが、経済的にまあまあ心配がなく、職業、趣味など選択肢が多々ある現代では、「生きる目的」に囚われることが無きにしも非ず。

小説中に出てくる「輝く自分」を必死に演じる若者たちは他人事ではない気がします。ずっしりと読み応えと余韻のある小説でした。

とても面白い小説だったのですが、読み終わって最後の頁を繰ってちょっとびっくり。
この小説は文芸誌『小説BOC』の創刊にあたっての「螺旋プロジェクト」というプロジェクトの中の一作とのこと。8組9名の作家による古代から未来までのふたつの一族の対立を描く企画ものなのだそうです。
わたしが読んだのはその中の「平成」の巻。

小説の内容とは全く関係ないのですが、わたしが「なるほど」と頷いた文章が下記。

ずいぶん前に別れた彼氏にもらったスマホケースの中で、携帯の画面が光った。迷惑メールだ。今時メールなんて、迷惑メールか、一度も読んだことのないメルマガか、それくらいしか届かない。

ガラケーのわたしは今も携帯からメールを送るのですが、友人知人から「メールはめんどくさい!」とぶつぶつ言われること多々。
なるほど、携帯メールの需要はホントにないのですね。ごめんなさいね


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